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2024年4月・5月の活動報告



みなさんこんにちは。Inna Projectです。

4月は事情があり日本に一時帰国していたのですが、4月の活動報告をお届けできなかったため、今回は2ヶ月分まとめてご報告します。これからは毎月ご報告できるよう努めてまいりますので、引き続き応援のほどどうぞよろしくお願い致します!

(写真は5月にみんなでビーチに出かけたときのものです♪)



イースター祭がありました!


イースター祭がありました。インナハウスでは一人一個チョコエッグを敷地内に隠して、誰が一番多く見つけられるか競争しました。このイースターの期間は2週間ほど学校が休みになりましたが、この間も子どもたちが勉強できるよう新たに教材を用意しました。普段からガーナ大学の学生の子がボランティアで勉強を教えてにきてくれているのですが、イースター休暇の間は毎日来てくれて、子どもたちが勉強に集中できる環境を整えることができました。


多様な宗教、価値観を尊重できるように。


前回の活動報告でもお伝えしましたが、3月中旬から4月中旬まで、イスラム教徒の断食月、ラマダンがありました。ラマダンの最終日はサッラー(イード)と言って、1年のなかで最も神聖で重要な日です。この日は新しい洋服を身につけなくてはいけないのですが、子どもたちにとってとても大切で重要な日なので、一人一人に新しい服をプレゼントしました。アクラ市内のムスリムはみんな、ガーナ独立記念広場に集まって祈りを捧げます。インナハウスの子どもたちも、独立記念広場に行ってお祈りしました。


ガーナでは様々な宗教の人々が暮らしており、みんな他の宗教に対して寛容です。宗教間の争いも全くなく、みんな仲良く暮らしていますが、子どもたちが住んでいたエリアはムスリムのみが住んでいるエリアだったため、他の宗教に触れる機会がなく、イスラム教だけが正しいという価値観に偏ってしまいがちです。 インナハウスでは全ての宗教を平等に尊重できるよう、インナハウスを設立した当初から子どもたちに教えています。初めはイスラム教しか知らなかった子どもたちも、だんだんと他の宗教も柔軟に理解してくれるようになってきました。彼ら自身の文化であるイスラムの生活スタイルや価値観を大切にすることはもちろんですが、他の文化も尊重できるようになって欲しいと思っています。



女の子はスポーツできない…?


インナハウスの男の子たちがサッカーを習い始めた頃、女の子たちもサッカーを習いたがっていました。しかし「『女の子は激しい行動をしてはいけない』とコーランに書いてあるからスポーツはだめだ」と子どもたちの親から反対されていました。

スポーツは心にも体にも良いので女の子たちにもスポーツに親しんでほしいと思っています。最近ではムスリム女性のアスリートも活躍しており、3月に開催されたアフリカンゲームズ(アフリカ版オリンピック)では、モロッコやエジプト、チュニジアのムスリム女性たちが活躍している様子を子どもたちと実際に観に行きました。アフリカ全体で、女の子はスポーツしてはいけないという価値観も変わりつつあります。

そこで、子どもたちの親に会いに行き、活躍しているムスリム女性アスリートの動画やニュースを見せて、女の子にもスポーツをさせてあげてほしいと説得しました。子どもたちの親はムスリム女性がスポーツをすることが広く認められており、女性も大活躍していることを知って、女の子たちがスポーツをすることに賛同してくれました!

イスラム教でも、「女の子はスポーツしてはいけない」という教えはありません。しかし、「女性は激しい運動を避けるべきだ」などという教えが、気付かぬうちに異なった解釈になってしまい、女の子はスポーツできないという捻れた解釈になってしまっていました。狭い世界にいるとなかなかそういった思い込みに気づくことができません。こういう宗教の間違った解釈によるしがらみをなくしていきたいと思っています。



子どもたちの成績表が届きました!


2学期が終わり、学校の成績表が届きました。ティジャニとラシダンは今年1学年ずつ飛び級をしたため、1学期は授業についていくことで精一杯なところもありましたが、毎日本当に頑張って勉強し、2学期末には遅れを取り戻すことができました。ティジャニの担任の先生は、放課後に毎日1時間特別授業をやってくれました。今学期最初の試験の結果は最下位レベルでしたが、今回の2学期末の試験では半分より上位の成績を取ることができました!これからもたくさん勉強を頑張って欲しいなと思います。


他の子どもたちも頑張って勉強していますが、マーフィンとナフィサは他の子に比べて進みがゆっくりです。ナフィサは現在8歳くらいで、現在は小学校3年生のクラスで勉強していますが、まだ書ける単語も少なく授業についていくことができていない状況です。学年を下げてもらうよう学校に相談しましたが、ナフィサの学校では自分の年齢に応じた学年でしか受け入れてもらえず、学年を下げることはできませんでした。ナフィサは授業が理解できないもどかしさを感じながらも、放課後も土日もインナハウスで勉強を頑張っています。


マーフィンは幼稚園の年長からスタートし、現在は小学校1年生のクラスにいます。幼稚園では読み書きなど基礎から勉強するので、これまで勉強する機会がなかったことが、授業についていけない原因ではないはずです。マーフィンは紛争で体も心もボロボロな状態からレスキューされました。現在も治療を続けていますし、精神的にもまだ落ち着いて勉強することは難しい状況なのかもしれません。マーフィンは授業中にもフラッとどこかへ行ってしまうことがよくあるそうで、学校から呼び出しをされ注意を受けました。本人もよくそのことで注意されていると思いますが、マーフィンは学校が大好きで、毎日頑張って勉強しています。発達障害があるかもしれませんが、本人は今も勉強を頑張っているので、まだ学校を変えるなどといった判断は下したくありません。


マーフィンもナフィサも、ニジェールでは毎日ご飯も食べられず、安心して眠る場所もなく、ギリギリの生活をしていました。インナハウスに来て、やっと生活の基盤が安定したばかりです。これからも二人の成長を見守っていきたいです。



アリの高校生活が再スタートしました!


以前入った学校でいじめに遭い、転校することになったアリ。皆様のサポートのおかげで無事に転校することができました。本当にありがとうございました!


猛勉強の末高校に入学したアリでしたが、高校に入学して寮生活を始めてすぐ、上級生からのいじめが絶えず、ひどい暴力を受けていました。彼はもともと道端で物乞いをしていましたが、睡眠時間2〜3時間で毎日毎日必死に勉強し、他の生徒たちよりも圧倒的に受験勉強の期間が短く、ブランクがあったにも関わらず、中学校を首席で卒業し、ガーナトップの公立の高校への入学が決まったのです。


現状を知って学校を辞めようと提案した時も、アリは「こんな学校辞めたいけど、やめて新しいところへ入学するとお金がかかってしまう。誰も困らせたくないから辞められない」と言っていました。彼は幼い頃から両親から酷い虐待を受けて育ってきました。今までどんな暴力を受けても彼の周りには助けてくれる大人がいなかったアリ。私の判断で学校を辞めさせることにし、インナハウスに帰ってきて彼は何度も私にありがとうと伝えてくれました。

皆様の温かいサポートのおかげで無事に転校先が決まりましたが、転校が決まってすぐ長期休みに入ってしまったため登校できていませんでした。当時はいじめの影響か、アリはとても消極的になってしまい、勉強に対するやる気もあまり感じられませんでした。しかし4月から急にスイッチが入ったようで、別の高校の補習クラス(9時〜15時までのサマースクール)を見つけて勉強し始めました。勉強を始めた途端に火がついたように集中し、猛勉強を始めました。自分が理解できないことがあるのが嫌なのだそうです。そして長期休みが終わると、4月から楽しく学校に通い始めました。いじめなどは全くなく、とても平和ですごく良い学校だと言っています。アリが再び楽しく勉強できることになり嬉しい限りです。サポートしてくださった皆様、本当にありがとうございました。



初めての野球!



毎週日曜日、アリ高校のグラウンドでJICAの野球チームがガーナに野球を広めることを目的に野球をしており、現地の人は誰でも参加できます。ガーナでは野球の認知度はとても低く、子どもたちは野球を見たこともありませんでしたが、みんなで参加させてもらうことになり、YouTubeでどんなスポーツなのか勉強してからいきました。子どもたちの野球の第一印象は「待ち時間が長くてつまんなそう」というものでした。笑

しかし実際にやってみるととても楽しかったようで、これからは毎週日曜日に野球をすることになりました!



アフリカンユニオンデーがありました




アフリカユニオンデーは、アフリカの各国の文化を知ることを目的としたイベントで、ガーナ全土の全ての学校で開催されます。ガーナの学校には文化祭がありませんが、アフリカユニオンデーは文化祭のようなもので、年に一度のとても大きなイベントです。

学校によって取り組み方は様々ですが、ティジャニとラシダンが通っている学校では催し物が行われ、子どもたちは自分が担当した国についてのスピーチをすることになりました。各国を象徴する服を着ることになり、ティジャニはナイジェリアの大統領の服を、ラシダンはコートジボワールのユニフォームを買いました。


イベント当日はアフリカの強い絆のようなものを感じました。ガーナはアフリカ諸国の中でも一番初めに独立した国です。ガーナの国旗の黒い星は「アフリカを希望に導く星」という意味があり、独立当時の初代大統領は「この独立はガーナの独立ではなく、アフリカの独立である。ガーナ人だけでなく、アフリカ人全員にとっての喜びである」と宣言したほどです。イベント中は、アフリカを引っ張っていこう、アフリカ全土で頑張っていこうという熱意を強く感じました。


 

最後までお読みいただきありがとうございました。インスタグラムでお伝えしたフランシスくんのお葬式については、6月の活動報告でお伝えします!


引き続き応援のほど、どうぞよろしくお願い致します。


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