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2024年6月・7月の活動報告

フランシスくんのお葬式がありました



6月2日と3日にフランシスくんのお葬式をトーゴ共和国で行いました。彼はインナプロジェクトでサポートをしていた、トーゴの孤児院に住む男の子でした。もともと重たい障害を持ち生まれフランシスくんは、自身の障害が理由で親に捨てられ幼い頃に孤児となりました。重たい障害を抱え、親にも捨てられ、貧困から毎日の食べるご飯もないどん底の人生でしたが、めげずに必死に勉強を頑張り続け、一般の高校へ入学できるほどまでになりました。そんな中、突如具合が悪くなり急死していました。


必死に困難な境遇の中でずっと闘ってきたフランシスくん。勉強を頑張ればきっと明るい未来が待っていると心から信じ、懸命に生きてきました。そんな希望に満ち溢れていた彼が亡くなってしまったことが、ただただ悲しくて寂しくて悔しいおもいでいっぱいでした。ずっと頑張ってきた彼を最後に暖かく天国へ送り出したい、彼が頑張って生きたということを最後に讃えて、敬意を払うことが、私達から出来る最後のプレゼントだと思い、お葬式を執り行うことにしました。しかしフランシスくんが住んでいる孤児院は非常に貧しく、お葬式が出来ない状況でした。そこでインナプロジェクトでフランシスくんのお葬式をサポートしたいと考え、寄付を募らせていただきました。


どのような会にするのかコジョさんと色々話し合った結果、悲しい寂しい会ではなくて、彼の人生を讃えるような送り出しをしてあげたいということになりました。トーゴではお葬式では基本的に、黒か赤の服を着ますが、ほとんどの人は貧しいためお葬式の服を用意することができませんでした。しかし、毎週日曜日に教会に行くための特別な服1着だけは誰もが持っているので、誰でもお葬式に参加できるよう、教会に行くときの服を着てきてくださいと伝えました。


そして当日は本当にたくさんの人が来ました。

もう人人人!!みんなフランシスとの思い出話を語っていて、彼がどれだけ人々に愛されていたか伝わって胸が熱くなりました。しんみりするのはフランシスらしくない!みんなで踊ろう!歌おう!と。最初はみんなでお祈りしていたけど、途中からパーティーに来たのかな?と思うくらい、みんな大熱唱して踊っていました。

そしてこの2日間フランシスと同じような境遇の子供達に、フランシスが今まで頑張ってきたこと、どれだけ学ぶことが大切なことなのか、亡くなってしまったけど彼の思いを受け継いで私たちは生きていかないといけないのか、ということを伝える時間を作りました。彼から学んだことを次の世代に繋げていこうという人々の熱い想いを子供達がしっかりと受け取っていました。


皆様のおかげで無事フランシスを天国へ送り出せることができました。本当に本当にありがとうございました。

そしてフランシスをサポートし続けたコジョさんを心から尊敬しています。

学びたいと願う世界の子供達が平等に教育を受けられるよう、私も精一杯頑張っていきます。





トーゴの子どもたちに会いに行きました



インナプロジェクトでは、「ファミリーサポーター」制度でトーゴの子どもたちを応援しています。

ファミリーサポーター制度では、トーゴの孤児の子どもたちの施設、マハナイム孤児院を利用している貧困家庭の子どもたちのサポートをしています。フランシスくんも、この孤児院を利用して勉強に励んでいる子どもの一人でした。マハナイム孤児院の子どもたちはみんな本当に貧しい生活を送っていますが、学ぶ意力に溢れた子どもたちです。


ファミリーサポーターの方には、子どもたちが「遠い日本にも、家族のように寄り添って、応援してくれる人がいる!」と感じてもらえるよう、サポーターの方と、サポートしている子と、数ヶ月に1度ビデオ通話でお話しをしていただいています。今回はその通訳のためトーゴを訪れたのですが、トーゴの生活の厳しさを改めて目の当たりにしました。

トーゴはガーナのように国が発展していないので、仕事もなく、だからといって自給自足で生きていけるような豊かな土地もありません。またあまりにも貧しい国のため、社会保障制度のようなものも全くなく、公立の孤児院の数は極端に少なく、民間の貧しい人たちが頑張って孤児の子どもたちを支えていかなくてはならないのです。


インナプロジェクトでは、2年前からマハナイム孤児院のサポートを行なっています。学校に行けない子どもたちや、学校に両親がいなくて勉強ができない子どもたちのために進学できるよう、ファミリーサポーターを募集しています。日本のサポーターの方ともビデオ通話ができて、子どもたちもとても喜んでいました。このサポートはお金だけではなく子どもたちの家族となってくれる優しい方、家族となってくれるような方を大募集しています。ご興味のある方はぜひご連絡ください!




アリ、ティジャニ、ラルソの誕生日でした!



6月6日はアリの誕生日でした!

実は、アリの誕生日はその日の夕方まで忘れていました笑 私だけでなく子どもたちもみんな忘れていたので、夕方に思い出して、「もういっそ忘れていた演技をして、準備していたふりをしてサプライズで誕生日ケーキをプレゼントしよう!」ということになりました。アリはサプライズのとき、「忘れてると思った!」と驚いてとても喜んでくれました。でも本当に忘れていたのはここだけの秘密です。笑


6月24日はティジャニの誕生日でした。今回はちゃんと覚えていたので、事前にプレゼントは何がいいかと本人に聞いたら、シャワルマを食べたいと言うので、インナハウスで作ってみんなで食べました。そしてティジャニはサッカー少年なので、ロナウドの背番号のユニフォームにティジャニの名前を入れてプレゼントしました!


7月16日はラルソの誕生日でした。彼はもう16歳なので、自分でプレゼントを選びに行き、靴を買っていました。


今まで戸籍もなければ自分たちの誕生日も知らなかった子どもたちですが、去年、子どもたちと一人一人の誕生日を決めました。去年は子どもたちにとって初めての誕生日だったので、全員大興奮していたのですが、今年はもう2年目なので去年よりも落ち着いていました。「誕生日を祝う」ということが当たり前になってくれたことが、愛おしいなと感じました。私たちが当たり前に誕生日をお祝いしているように、彼らにとっても誕生日が当たり前のものになったということが嬉しかったです。




サッカーの試合がありました


子供たちは毎日サッカーの練習を頑張っています!インナハウスでは勉強はもちろんですが、スポーツも頑張ってほしいと思っています。何より、やりたいと思って始めたことはとことんやってほしい。「今日は疲れたから練習行きたくない」と子供たちが言っても、やり始めたことは貫いてほしいし、今こうして勉強ができたりやりたいことができることは当たり前ではないので、いつも厳しく練習に参加するように言っています。



ティジャニの表彰式がありました


学校の優れた生徒を表彰する日があり、我らがティジャニが見事受賞しました!!


ティジャニとの出会いは数年前の道端で、ボロボロの状態で彼は物乞いをしていました。最初はご飯を買ってあげたり、道端でおしゃべりする程度でしたが、インナハウスができてから、ティジャニが学校へ行けるように一緒に両親を説得して、去年から学校へ通い始め、ようやくここまできました。


去年1年間勉強を頑張って飛び級できることになったので、今年度は飛び級をして一つ上の学年になりました。

そもそも去年学校へ行き始めた頃は、自分の名前を書くのがやっとで授業について行くこともままならない状態でした。飛び級して、いきなり授業についていけるわけもなく、今年の最初のテストは20点でした。


飛び級させない方が良かったのかなあと思うこともありましたが、深夜にインナハウスの様子を見に行くと、みんなが寝ている中、彼はよく1人で勉強していました。学校の後に補修授業を受けたいと自分から提案してくれたりと、ティジャニが頑張る姿をずっとみてきたから、この結果は本当に心の底から嬉しかったです。おめでとう!



成績優秀な子供たち!



そしてなんと、ラシダンは総合三位、英語と算数ではクラスで一位をとりました!!

ガーナ人のクラスメイトたちは日常的に英語で話していますが、ラシダンにとって英語は母語ではないので、カタコトの英語しか話せませんでした。去年初めて文法からしっかりと英語を学び始めて、飛び級までしたのに、なんとクラスで一番になったのです。


そしてムスタファも、3歳〜中学3年生の約500人いる全校生徒の中から5人選ばれる「Top 5 students」に選ばれ、メダルをもらいました!「Top 5 students」には、成績優秀で、スポーツも頑張っていて、生活態度も良い生徒が選ばれます。ムスタファはクラスでももちろん1番でした。


そして、マーフィン。彼はニジェールから救助されたため、他の子どもたちのようにガーナで物乞いをしていませんでした。そのためガーナのことを何も知りませんでしたし、ニジェールの過酷な環境からきたので健康状態も酷かったです。他の子どもたちには勉強するように口うるさく言っていますが、私はマーフィンに関しては、とにかく元気でいてくれることが何よりも大切だと思っています。これまで生きてきた背景が他の子どもたちとは全く違うので、他の子どもたちとは求めるものが違いました。

彼は普段落ち着きがなく、授業中も出歩いてしまうくせがありました。学校から呼び出されて怒られたこともありました。そしてなんと、今回、クラスで4位になりました!!


何が彼を急成長させたのでしょうか。彼は毎週土曜日に補習授業を受けていましたが、それは他の子どもたちも一緒でした。宿題をやるようにとは言っていましたが、それ以上の勉強をするように言ったことはありませんでした。それなのに急にこの好成績。先生方からも、最近すごく頑張っていると褒められました。学校が楽しくなってきたのかもしれません。他の子どもたちが頑張っている姿を見て感化されたのかもしれません。

 

彼らが学校へ行き始めた時から、学校へ行けていない他の子どもたちのためにも、ロールモデルとなれるようにと、口うるさく子どもたちに伝えてきました。私の目標は今物乞いをしている全ての子どもたちが大人になった時に、自分の子どもに物乞いをさせないことです。そして、何十年も続いているこの「物乞いの連鎖」を断ち切ることです。


そのためには、今学校へ行けている子どもたちが優秀な成績を収め、他の子どもたちの目標とならなければなりません。そして、渋々学校へ行くことを了承している両親にも、なぜ学校が大切なのかを証明し続けなければなりません。


子どもを学校に通わせることに同意して、インナハウスに預けてくれていた親が、私が不在の間に子どもたちを連れて帰ってしまうことがありました。この事件以来、もっと頑張らなくては他の子どもたちも連れて行かれてしまうかもしれない、という緊張も常にあります。本当にストレスです。そんな中、真面目にコツコツと勉強を頑張り、それを結果として残してくれて感謝でいっぱいです。


正直、子どもたちが楽しく学校へ通えればそれだけで十分じゃん、と毎日思います。自分の子どもだったらきっとそう育てます。だけどインナハウスの子どもたちは、そんなに甘くない、厳しい境遇に生まれてしまいました。いつも私を信じて頑張って勉強してくれて、子どもたちには感謝しかありません。

子どもたちみんなが私の誇りです。改めて本当におめでとう!!!!


 

最後に、こちらはナフィサとムスタファの学校であった学校行事「キャリアデー」の写真です♪

ナフィサはドクターの格好をして、ムスタファはサッカー選手の格好をしました。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!引き続き応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。







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