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2023年10・11月

みなさんこんにちは!Inna Projectです。

2年半ぶりに日本に帰国し、10月の末から1ヶ月間で19公演させていただきました!日頃から応援してくださっているサポーターの皆様を初め、たくさんの方々にお会いできてとても嬉しかったです。足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました!10月・11月の活動報告です。


ダンスの大会を見学しました!


 インナハウスの子どもたちは、ガーナ人世界チャンピオンのダンサーE-flexさんが講師をしているスタジオでダンスを習っています。E-flexさんは自身もストリートで育ってきたため、同じ境遇にいる子どもたちに、広い世界を知ってほしい、希望を持ってほしいと、無料でダンスレッスンを受けさせてくれています。 

 10月1日、E-flexさんが指導しているダンスチームが出場するダンスの大会があり、インナハウスの子どもたちは特別に決勝戦を見学できることになりました!大会にはテレビ局がたくさん来ていて、ダンスだけでなく報道の世界も見学することができました(インナハウスにはテレビはないので、テレビを見ることも滅多にないのですが笑)。  

 結果、E-flexさんのチームは優勝できなかったのですが、子どもたちは素晴らしいパフォーマンスに刺激を受け、帰り道ではみんな「ダンスやりたい!!」と口を揃えて、大興奮でした。

 

キャリアデーがありました!



 マーフィンとラルソが通っている学校で、将来なりたい職業の服を着て登校する「キャリアデー」という学校行事がありました。(ティジャニとラシダンの学校のキャリアデーはこちらで紹介しています!)

 マーフィンはキャリアデーが本当に楽しみで、2週間前からサッカー選手のユニフォームが着たいとずっと言い続けていました笑。マーフィンのためにサッカー選手のユニフォームを買うことになったのですが、ラルソはマーフィンがどうしてもユニフォームがほしいと言って聞かない様子を見て、「自分は何もいらないよ」と言って、いつもの制服で登校し、学校では「運転手になりたい」と言ったそうです。ラルソは16歳で、インナハウスの中では年長です。お兄ちゃんのような存在で、いつも下の子たちを優先します。本当にいい子です、、、泣


 

ラルソの学年末テストの結果が返ってきました


 ラルソは4月の終わりから学校に通い始めました。今彼は16歳ですが、入学するまではずっと物乞いをしていました。読み書きができなかったので受け入れてくれる学校がなかなか見つからず、2ヶ月学校探しをして、小学校4年生のクラスからスタートすることになりました(ラルソの入学前の話はこちら)。

 彼は4月の時点で読み書きができなかったのに、なんと9月の学年末テストで、100点満点を取りました!!奇跡としか言いようがないくらい、ものすごい成長です。あまりに成績が優秀だったので、学校の先生はラルソに飛び級を勧めましたが、ラルソは「5年生の勉強をちゃんと終えてから6年生に進級したい」と言って、自ら断りました。


↑ラルソは私の苗字の「Bingle」という苗字で学校に登録していますが、変な苗字だと嫌って、私の下の名前の「Inna」と書いていました笑


 

シラミ発生!!

 

ラシダンとマーフィンの髪にシラミがいることが発覚!!

シラミがある子はみんな坊主にすることになりました。私はみんなで坊主にしようと提案しましたが、「シラミいないのに何で坊主にしなきゃいけないの!」と子どもたちみんなに猛反対され、結局2人だけ坊主にすることに。笑

2人は坊主頭をインナハウスの子たちに笑われて泣いてしまいました。笑


 

ナフィサ、初めての誕生日会!

 ニジェール難民の子どもたちは、戸籍がないので誕生日がありません。彼らはトゥアレグ族という砂漠の遊牧民で、カレンダーを数える習慣がなく、そもそも誕生日という概念もありません。しかし学校に入学するときに生年月日を登録する必要があるので、インナハウスの子どもたちはみんな自分が好きな日にちを誕生日にしています。

 ナフィサは、「1010」なら書きやすいという理由で、10月10日を誕生日にしました。でも10月がいつくるのかわからないので、しょっちゅう「私の誕生日いつ??」と聞いてきていました。そしてついに、念願の誕生日がやってきました!

 ナフィサにとって、生まれて初めての誕生日。みんなでケーキを食べて、おしゃれ大好きなナフィサへのプレゼントは洋服にしました。そして誕生日会が終わった直後から、もう「次の誕生日はいつ?!」と聞いてきました笑



 

シャミラがインナハウスにやって来ました!


 11月末、シャミラという4歳の女の子がインナハウスに加わりました!インナハウスで3人目の女の子です!

 この活動を初めてもうすぐ6年が経ちますが、「女に教育なんか必要ない」と子どもたちの両親から言われ続けてきました。実際、これまでに出会った何百というニジェール難民の女の子たちの中で、文字を書ける子は一人も居ませんでした。何度も何度も、子どもたちを学校へ通わせたいと両親たちに頭を下げてきました。その度に笑われたり、暴言を吐かれたりしていました。

 それが6年経ってようやく変わり始めました。シャミラをインナハウスへ預けたいと、お父さんが頭を下げてお願いしてきてくれたのです。子どもたちのことだけを信じて頑張ってきて良かったと心から思いました。



 

日本で感じたこと

 今年の10月末から、2年半ぶりに日本に帰国し、日本各地でお話をさせていただきましたが、日本にはとてもたくさんの問題があって、何もできないことをとてももどかしく感じました。日本が抱えている多くの問題は、難民や物乞いといった目に見える問題ではありません。一体誰がどんな問題を抱えているのか、全く目に見えないのです。そのため誰がどんな助けを必要としているのかもわかりません。解決しにくい、非常に複雑な問題だと感じました。私は日本で活動している方々を心から尊敬しています。

 また、今回の帰国を通して新たな気づきもありました。

 11月19日に、「うたのほし」という音楽サークルの皆さんとのイベントを開催しました。このイベントはインナハウスの子どもたちとオンラインで繋いで実施したのですが、初めは正直不安がありました。日本の学校の子どもたちとオンラインで繋いでのイベントのお誘いはこれまでにも受けたことがあったのですが、インナプロジェクトでサポートしている子どもたちは、学校に行きたくても行けない子ばかりなのに、日本の学校に通っている子どもたちを見せることは、学校に通えている日本の子どもたちは幸せなんだよと、見せつけているような気がして、お断りしていました。


しかし、19日のイベントでは、インナハウスの子どもたちはみんな画面に写ろうと押し合いへし合いで大げんか!笑 それだけでなく、日本の子どもたちも、自ら英語を話して進んで交流しようとしてくれました。インナハウスの子どもたちも、日本の子どもたちも、みんながとても楽しそうに交流している様子を見て、これからもっとこのようなイベントを開催していきたいと思いました。全く異なる環境の子どもたちが交流することで、きっとお互いに想像を超えた世界、新たな視点からの話ができるはずです。


 今回日本で学んだことを子どもたちにも伝えて、子どもたちが学べるより良い環境を提供していきたいと強く思いました。子どもたちが広い世界へと羽ばたいていけるようサポートするには、まずは私自身が視野が広くないといけません。今回の学びを活かして、12月からも頑張ります!

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