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2023年9月


こんにちは!Inna Project9月の活動報告です。


7月から続いているニジェールでのクーデターについて、サポートして下さった皆様に心から感謝申し上げます。現在、新たに二人の子どもたちのインナハウスへの受け入れ態勢を整えていますが、クーデター悪化の影響で国境が閉鎖されてしまい、ガーナに来る方法がない状態です。違法に移動してくる方法はありますが、何よりも子どもたちの安全が第一なので、国境が解放されるまで待機してもらっています。一刻も早く子どもたちがガーナに避難できることを祈っています。また進展がありましたらご報告させて頂きます。


卒業式がありました!


先日インナハウスの子どもたち二人の卒業式がありました。二人はインナハウスから一番最初に学校に通い始めた子どもたちです。(彼らの詳しいストーリーはこちら

去年のインナハウスは多い時では1日に50人以上の子どもたちが訪れ、ご飯を食べたり、安全な室内で睡眠を取ったりと、たくさんの子どもたちの大切な居場所となっていました。そんなインナハウスを、今年の1月からは学校に通う子どもたちだけが寝泊まりする場所としました。学校に通っている子たちと、ストリートで物乞いをしている子たちでは生活リズムが全く異なるため、学校に通えるようになった子たちが学校の勉強についていくためにも、彼らが勉強に集中できる環境を整える必要がありました。

子どもたちの唯一の居場所がなくなったことで、見捨てられたと感じている子たちもたくさんいたし、直接そう伝えてくる子もいました。そう言われるたびに胸が痛み、とても苦しい決断でしたが、やはりどうしても学校に行って欲しいという思いが強く、今年からは形を変えて再スタートをすることになりました。そして再スタートはこの2人から始まりました。





ずっと物乞いだけをして生きてきたラシダン。どれだけ親や周囲の大人から暴力を受けても学校へ行くことを諦めなかったアリ。2人には私を信じてついてきてくれて本当にありがとうと心から感謝しています。現在インナハウスには9人の子どもたちが住み、学校に通っています。この2人が学校に通い始めることができなかったら、今学校へ通っている残りの子たちが学校に通う未来などなかったはずです。当初は子どもから物乞いをする時間を奪うということで、親から猛反対を受けたインナハウスですが、今ではインナハウスは入居待ち。インナハウスに入って学校で学びたいと希望する子どもたちが沢山いるほどまでになりました。


ラシダンは今年学校へ通うまで鉛筆を握ったことすらなく、線を真っ直ぐ書くことすらできませんでした。学校から帰ってきて毎日ひたすら線を書く練習。ストリートで生きてきた彼には、椅子に座ってじっとしていることすら大変だったはずなのに、勉強中に寝落ちするまで、毎日勉強を頑張り続けました。その結果クラスで1位になり、1学年飛び級することも決まりました。本当に誇らしい気持ちでいっぱいです。


物乞いをしていて学校へ行けない子どもたちも、彼らの姿を見て勉強したい、変わりたい、という気持ちが強くなっていっています。学校へ通えない代わりに、昼間にインナハウスに勉強をしにきたり、給食を食べにきたりしています。今年2人が学校へ通い始めたときに、彼らに他の子どもたちへの道標となって欲しいと願っていました。物乞いという選択肢しかなかった彼らが、新たな人生を切り開き続けている。本当に格好良い。アリ、ラシダン卒業本当におめでとう!!


ハニマが入学しました!


先月ニジェールからレスキューしてきた8歳の女の子ハニマ。ナフィサとムスタファと同じ学校に入学することになりました!


↑左からナフィサ、ムスタファ、ハニマ。右の写真では向かって右がハニマです。

9月下旬に入学準備が整いましたが、ガーナの学校は9月末が一年の区切りだったので、終業まで残り1週間しかありませんでした。しかし、新学期に友達が少しでもいた方が安心できるだろうという学校の好意で、残りの1週間、無料で学校に通わせてもらうことになりました。


ガーナに長くいて英語が話せたナフィサと違って、ハニマは英語が話せないので、クラスに馴染めるかとても心配でした。しかしハニマは登校初日から女の子たちに囲まれて、馴染めないどころか、むしろクラスの中心になって仕切っていました!笑 一人で戦場のニジェールからガーナまで来るような子ですから、やっぱり度胸が違います。

新学期からハニマは4年生のクラスで勉強します。ハニマはニジェールの村で学校に行っていたことがあるので、アルファベットを書くことはできますが、ニジェールの学校教育は質が非常に悪く、ガーナの4年生の授業についていくことは始めはとても大変だと思います。休みの日や放課後の勉強を頑張って、学校の授業に追いつけるように頑張ります!



ニジェールの劣悪な環境と子どもたちの健康被害


ニジェールから来ている子たちはみんな、健康状態が非常に悪いです。6月にニジェールから来たムスタファも、ガーナに来てすぐ、みぞおちの痛みを訴えてきました。病院に連れて行って検査すると、みぞおちに腫瘍が発見されました。早期に発見できたので、投薬で治療できそうです。もし後少しでも遅かったら手遅れになっているところでした。

ハニマは栄養失調のせいでお腹に水が溜まっています。タンパク質が足りないと血管から水分が抜け出てお腹に水が溜まってしまうのです。ハニマは体がとても細いのに、お腹だけぽっこりと出ていました。服の上からはそれほど目立ちませんでしたが、服を脱いだ時にお腹だけが出ているので驚きました。インナハウスでしっかりと食事をとり、だんだんお腹の膨らみも小さくなってきました。健康的な食事と生活習慣を今後も継続してサポートし、様子を見ようと思います。


 

子どもたちは学校の勉強だけでなく、習い事も継続して頑張っています!ラシダンは年上のお兄ちゃんたちがサッカーをしているのをみて、ずっとサッカーを習いたいと言っていました。ラシダンの年齢で参加できるチームは練習が週に1日しかなかったので、サッカーシューズは買わずにスニーカーで練習を頑張っていました。日本からインナハウスに来た方が届けてくれた支援物資の中に、ラシダンにピッタリのサイズのサッカーシューズがあったのです!ラシダンは大喜びでサッカーの練習に通っています。

そして今月もみんなでビーチに行きました!サッカーの練習の写真とビーチの写真で、9月の活動報告を終わりたいと思います。最後までお読み頂き、ありがとうございました!



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